テクノロジ系 > 大分類3 技術要素 > 中分類10 ネットワーク > 3.通信プロトコル > (1)プロトコルとインタフェース > ①TCP/IP
シラバスによると、TCP/IPを学ぶにあたってOSI基本参照モデルと対比するように書かれていますので、まずOSI基本参照モデルを理解する必要があります。OSI基本参照モデルについては次の記事に書きました。
OSI基本参照モデルに準拠したネットワークアーキテクチャにOSIがありますが、現在普及しているのはTCP/IPであり、TCP/IPが現在のネットワークのデファクトスタンダートと言えます。しかしOSI基本参照モデルは理論的に優れており現在でもネットワークの説明でよく使われているため互いに対比して勉強をします。
OSI基本参照モデルが7階層に分けるのに対し、TCP/IPは4階層に分かれます。
階層 | OSI基本参照モデル | TCP/IP |
---|---|---|
第7層(レイヤ7/L7) | アプリケーション層 | アプリケーション層 |
第6層(レイヤ6/L6) | プレゼンテーション層 | |
第5層(レイヤ5/L5) | セション層 | |
第4層(レイヤ4/L4) | トランスポート層 | トランスポート層 |
第3層(レイヤ3/L3) | ネットワーク層 | ネットワーク層 (インターネット層) |
第2層(レイヤ2/L2) | データリンク層 | データリンク層 (ネットワークインタフェース層) |
第1層(レイヤ1/L1) | 物理層 |
以下、正確ではないと思いますが対象関係の一つの覚え方として自分の理解を書きます。
TCP/IPのTCPはトランスポート層のプロトコル、IPはネットワーク層のプロトコルです。この名前の通りTCP/IPはトランスポート層とネットワーク層のネットワークアーキテクチャで基本的にはこの2つの層のことについて規定しています。しかし、この二つのみでは実際のネットワークは実装はできないため他の層のプロトコルも必要になります。そのため便宜上他の層の名前をざっくりと付けてあります。また、その際に参考になるのはOSI基本参照モデルです。
ちなみにTCP/IPで使われるデータリンク層のプロトコルはイーサネットです。
代表的なサービスのポート番号(ウェルノウンポート)
ポート番号とは通信時に使用するプログラムを識別するための番号で、トランスポート層で使用されます。トランスポート層ではネットワークによる通信で送られてきたデータがどのプロトコルなのかを識別しますが、その識別のために使用されるのがポート番号です。ポート番号は0~65535番まであり、任意の番号を自由に指定する場合もありますが、プロトコルに固有で割り振られたものもあります。いくつかのよく知られたポート番号は覚えておく必要があります。
また、プロトコルによってTCPかUDPかの違いがあるため、それも覚えておく必要があります。
TCP
プロトコル名 | ポート番号 |
---|---|
FPT(データ転送) | 20 |
FTP(コントロール) | 21 |
SSH | 22 |
Telnet | 23 |
SMTP | 25 |
HTTP | 80 |
POP3 | 110 |
IMAP4 | 143 |
HTTPS | 443 |
UDP
プロトコル名 | ポート番号 |
---|---|
DNS | 53 |
DHCP(サーバ用) | 67 |
DHCP(クライアント用) | 68 |
NTP | 123 |
SNMP | 161 |